『物価指数の定義』に倣った『コンサーバティブとリベラルの定義』


【暮らし易さを数字で判断する物価指数の2つの定義】経済学の中に2つの物価指数の定義があります。『過去の生活を今するならば幾らかかるか』を計算するのがラスパイレス指数で、消費者物価はこの考え方で作成されています。今一つは『今の生活を過去にしていたならば幾らかかかったか』を計算するのがパーシェ指数です。

 日常生活に新しいグッズとサービスが次々に取り入れられていますから、実際の消費者物価指数は5年毎に品目を入れ替えて作成されています。

 私がここで指摘したいのは、現在の状況を評価する時には何らかの物差しが必要で、暮らし易さを評価する時の目安とされる物価については、このような考え方で評価されているということです。

 もっと長い期間、例えば、25年前と現在の暮らし易さを数字で比較することは、お米という単品については可能ですが、総合物価指数による暮らし全体の比較は出来ません。25年前はインターネットも携帯電話も日常生活に普及していなかったからです。 


【物価指数に倣ったコンサーバティブとリベラルの定義式】物価指数は、過去の物差しで現在を評価するか、現在の物差しで過去を評価するかという考え方で作成されています。この考え方をを援用すると、次のようにコンサーバティブとリベラルを定義出来ます。

 コンサーバティブ:過去の価値観と常識を物差しとして現実を評価し、あるべき姿と現実のギャップを解消しようとする政治的立場

 リベラル:現在の価値観と常識を物差しとして現実を評価し、あるべき姿と現実のギャップを解消しようとする政治的立場

 【コンサーバティブとリベラルの物差し】過去の時代の価値観と常識を『私有財産権』に代表させ、今の時代の価値観と常識を『人権』に代表させた100年の目盛りが付けられた横長の2つの物差しを用意します。

 それぞれの物差しごとに人それぞれの立ち位置は異なりますが、全体として、左に行くほど『コンサーバティブ』、右に行くほど『リベラル』ということが出来るでしょう。 

 

 

脚注〕『保守』と『革新』という使い慣れた政治区分は現実を説明できなくなっていますので『コンサーバティブ』と『リベラル』とカタカナで表記しています。革新は『革新政党』(リベラル)の専売特許ではなく、こと日本国憲法の改正については『革新政党』が保守の権化と化し、『保守政党』(コンサーバティブ)が革新の先頭に立っています。


『トランプ保守主義の評価』


アメリカでは共和党がコンサーバティブ、民主党がリベラルとされていますので、トランプ大統領はコンサーバティブであることは間違いないところですが、その内容をこれまでのツイッターから確かめます。