『MADE IN AMERICA』( MIT 1989)に学んでアメリカの底力を発揮する・・・


インターネットは『メイドインアメリカ』です。アメリカはインターネットを着想するミッション(使命感)とそれを形にするテクノロジーを持っていました! それをビジネスにして世界へ展開するパイオニアスピリットとマネーメークする企業家精神(entrepreneurship)を持って世界をリードしています!

 

『メイドインアメリカ』とは、⓵アメリカで着想(conceive)され、⓶アメリカでデザイン(design)され、③アメリカでプロトタイプが開発(develop)され、④アメリカで量産(produce)されるということです。・・・

 

トランプ大統領は、今のアメリカ、今の世界のためのミッション(使命感)を持っています!


MITが全学を挙げて取り組んだアメリカ再生策を『MADE IN AMERICA』 に学ぶ


https://uenoharapc.jimdo.com/ 谷口ウエノハラ研究室のプロフィール 『MADE IN AMERICA』 の翻訳に思う より

 

(3)「内容の詳細チェック」を終えた時、私はこの名著の前半の総論部分を日本の誰よりも原書で深く読んだと確信した。

   私が読み取ったポイントは、本書の冒頭の一文で「国の豊かさの根源は生産活動にある」という認識を示したあとに、

 

生産活動について、

“Our main focus was the nations production system : the organizations, the plant, the equipment, and the people, from factory workers to senior executives, that combine to conceive, design, develop, produce, market, deliver goods and services to the customer.”

という認識を示して、

 

「生産システムは生産の機能だけではなく、アイディアを着想する機能、プロトタイプを作成するデザインの機能、量産スペックを確立する開発の機能、製品販売の機能、製品デリバリーの機能という6つの機能を併せ持つ」という広い観点を打ち出していたこと(原書3ページ)であり、

 

つづいて原書33ページで

“Competitiveness may hinge on the speed at which new concepts are converted into manufacturable products and brought to market, on the flexibility with which the firm can shift from one product line to another in response to changing market conditions, or on the time it takes to deliver a product after the customer places an order. ”

と述べて

 

「企業の競争力は新しいコンセプトが製品としての形を与えられ、市場に導入されるスピードによって決まる」という認識を示していた点

 

である。 


基軸通貨ドルについての made in america の記述


https://uenoharapc.jimdo.com/ 谷口ウエノハラ研究室のプロフィール 『MADE IN AMERICA』 の翻訳に思う より続く

 

『MADE IN AMERICA』は、金に代わってドルが第2次世界大戦後の世界の基軸通貨の役割を担っている点=事実上のドル本位制 について、原書143ページでわずかに

 

   ドイツでは“Exportieren oder Sterben!”(輸出かさもなければ死か)であったのに対し、アメリカでは“Export or see your relative standard of living diminish”(輸出かさもなければ貿易赤字⇒ドル安⇒輸入品価格の上昇をとおしてアメリカの生活水準が相対的に低下する)と述べるにとどまっているのである。

 

ドル本位制度についてこれだけしか意識していないところがアメリカのアメリカたる所以である。

   

アメリカを“nation state”と見てはいけない。アメリカは“mini‐world”である。アメリカのe‐mailアドレスには国名がついていないのである。 


トランプ大統領のミッション:『MINI‐WORLD のドル』から『nation state のドル』へ


 東レという企業で社会人の3歳児の魂を叩きこまれ、常に企業・産業の観点から世界経済の動向をフォローし、自分のマインド(that part of a person that thinks, feels and wills.)に映る会社にとってチャンスとピットフォール(落とし穴)を報告する『インダストリアルエコノミスト』の役割を担ってきた私が、トランプ大統領のツイッターから読み取る『トランプ大統領のミッション』の1つは、『ミニワールドのドルからネーションステートのドルへ』ということです。

 

 アメリカの『内政志向』が懸念されていますが、共産主義ソ連崩壊後に急速に進行したグローバリゼーションをポリティカル コレクトネス (政治的正義)とする時代の流れの中で

 

 『ミニワールド志向を強めたアメリカがネーションステートのアメリカへ回帰し、アメリカ経済(=ドル)が強さを回復する過程に入った』と考え、何も心配していません。

 

 私は、ハドソン研究所のハーマンカーンから教わった『注意深い楽観論』(“cautious optimism”)に従って、『トランプ共和党政権の手で行き過ぎたグローバリゼーションが正常化する過程に入った』と達観しています。

 

 アメリカが基軸通貨であるドルのパワーを世界、なかんずく、中国の経済成長をファイナンスするのではなく、アメリカ自身の力強い成長をファイナンスするためにEXPLOIT(自分の利益のために徹底的に利用する)時代に入っただけのことなのです。

 

 己のアイデンティティー、すなわち、己が依って、以って、立つ基盤がしっかりしている者同士がしっかりとビジネスライクに交渉し、約束ごとをしっかりと実行すればよいだけです。心配することはありません。(次項につづく)